2024年9月の読書
2024年9月の読書
今回から、あとで追いかけやすいように、西暦も追加。
さて、今月の読書は、19冊。
2024年9月までで、本年67冊。
トータル、900冊という、縁起の良い数字。
この調子で、コツコツと積み上げてまいります。
2024年9月の読書
今回から、あとで追いかけやすいように、西暦も追加。
さて、今月の読書は、19冊。
2024年9月までで、本年67冊。
トータル、900冊という、縁起の良い数字。
この調子で、コツコツと積み上げてまいります。
天童荒太 『永遠の仔』1~5
もともとは上下2巻でしたが、文庫版で5冊。
読み応えのある作品でしたが、一気に読むことができました。
2000年にドラマ化されており、当時見ていたような気がするのですが、
キャストも内容もうろ覚えで、ほぼ見ていないに等しいです。
児童虐待という重いテーマと、それを背負って成人した
若者たちの今(現実)、苦闘を描きます。
他の作品も読んでみたいと思います。
表紙に使われている、彫刻家、舟越桂氏の作品にも、
興味が湧きました。
二上剛 『ダーク・リバー』
著者は、元刑事さん、第二作らしいです。
大阪・黒川署で暴力犯係長を務める葛城みずき。
直面する警察組織の腐敗、腐敗、腐敗。
現場から被害者の金を盗む検視官、遺言状を捏造し、
巨額の遺産を奪い取ろうとする警官。
金銭欲と出世欲のためだけに動く上級キャリア。
いろいろ見ている葛城だが、
葛城自身もまた・・・
という、ドロドロ警察内部抗争のお話し。
さすが、元マル暴刑事の書く小説。
デビュー作も、その後の作品も読んでみたいと思いました。
深町秋生 『PO守護神の槍』
図書館で、作家名と背表紙で手に取ってしまうので、
二作目、ということに気付かずに、読み始めて、
初めて気が付きました。
とはいえ、物語は、身辺警護を担当する警察官、
片桐美波が大暴れして、あっという間に読了。
第一作も読んでみたいと思います。
深町氏の作品の何が好きなのか、
うまく表現できませんが、作中の人物の、
「やるせなさ」、というものに惹かれているような、
そんな気がしましたが、前作も読んでみます。
深町秋生 『探偵は女手ひとつ』
山形市で探偵業を営む椎名留美。
現在探偵で、元刑事にして小学生の娘を持つシングルマザー。
探偵とはいいながら、便利屋的な仕事が多く、
女探偵の苦闘を、連作短編で描きます。
山形弁で、元刑事のみる社会の裏側。
著者の深町秋生氏の作品、しっとりしていて好きです。
続編もあるようなので、読んでみたいと思います。
東野圭吾 『白夜行』
文庫にしては分厚いけれど、一気に読める長編小説。
1973年に起こった事件から、
1992年までの2人の主人公の19年間を描く。
当初は連作短編であったが、長編として出版されたようです。
連作短編の形式も、読んでみたい作品。
本当に、あっという間に読める、
引き込まれる作品でした。
藤沢靖介 『部落・差別の歴史』
差別されていた人々の、様々な職業に
興味があり、手に取りました。
差別することはもちろん良いことではありませんが、
その事実と、歴史の流れを理解するのは、
とても大事なことだと思います。
今回気になったのは、修験者について。
長友千代治 『江戸庶民のまじない集覧』
「重宝記集」と呼ばれる、江戸時代の書籍に載せられた
まじないの種類と分類から、庶民の生活の様子を知る、
ちょっと変わった一冊。
とはいえ、楽しく読むことができ、当時の人々の心配事は、
今とはずいぶん異なることが、よくわかりました。
医者にかかることも、おいそれとできない時代、
今よりも、まじないが身近にあった頃の記録。
東野圭吾 『時生』
1970年代を舞台にした、タイムトラベル・ミステリー
一人の若者の成長、姿を消した彼女を追う様子と、
それを助けてついてくる、謎の少年の物語り。
実際の事件や事故が作中に盛り込まれており、
当時の雰囲気を知る上でも、面白い作品でした。
文庫でも厚い作品ですが、あっという間に読み終わりました。
、
東野圭吾 『あの頃の誰か』
あの頃の誰か、を描く短編集。
どれも短編ですが、しかし、内容は充実。
個人的には、本格ミステリである、「レイコと玲子」、
「再生魔術の女」など、ホラー系が面白かったです。
また、「秘密」の原型となる、「さよなら『お父さん』」も、
著者の伝えたいことがダイレクトに伝わってくる感じで、
興味深い作品でした。
東野圭吾 『美しき凶器』
トップアスリートの4人が、自分たちの過去を知る男を
秘密裏に殺害した。
足のつかない犯罪を実行したはずの彼らが、後日、
ひとりずつ狙われていく。
その相手は、殺害した男の作り上げた最高傑作、
彼ら4人をしのぐ能力を持ち合わせていた。
逃げる4人、追う復讐者、次々起こる事件から、
捜査網を狭めていく警察。
緊迫したミステリーで、著者としては異色作という
部類になるかと思いますが、スピード感はありました。
東野圭吾 『虚ろな十字架』
死刑問題を取り扱った作品。
重いテーマで、重い展開でした。
ちょっと、時間をおいて読み直したいと。
あまりのテーマの重さに、消化不良の自分がいます。
とはいえ、力作、名作です。
浜田哲二 『ずっと、ずっと帰りを待っていました』
奮戦むなしく兵士の9割は戦死。
この世の地獄と形容される沖縄戦。
終戦直後から24歳の指揮官、伊東孝一は部下の遺族に「詫び状」を送る。
指揮官と遺族の書簡。
時は流れ、伊東から「遺族からの返信」の束を託された
ジャーナリスト夫婦が、“送り主”へ手紙を返還するなかで
目撃したのは、世代を超えた沖縄戦の記憶。
終戦記念日前後に、新聞記事に惹かれて読みました。
東野圭吾 『沈黙のパレード』
静岡県のゴミ屋敷の焼け跡から、3年前に東京で失踪した
若い女性の遺体が見つかる。
逮捕されたのは、23年前の少女殺害事件で草薙が逮捕したものの、
無罪となった男。
今回も証拠不十分で釈放されるが、
町のパレード当日、その男が死亡する。
容疑者である、町の人々の沈黙に、湯川が立ち上がる。
映画化も納得の、重厚なストーリー。
映像もみてみたいと思いました。
宮田章 『霞ケ関歴史散歩』
江戸・東京を通じて政治の中心地であった、
霞ヶ関・永田町周辺に興味があり、手に取りました。
江戸から東京へ移り変わる中、官庁街として
整備されていく様子がよくわかりました。
東野圭吾 『マスカレード・ホテル』
連続殺人犯の次の犯行現場と推定されるホテルで、
フロント係に潜入した捜査一課の刑事、新田浩介と、
教育係に任命された山岸尚美のコンビが、ホテル業務をこなしながら
犯行を防ぐために戦う物語り。
ホテルにはホテルのお客様第一の姿勢、
警察には警察の捜査の作法、
それぞれの思惑が絡み合いながらテンポよく、
楽しく読める一冊でした。
映画化される理由も、納得。
続編もあるので、読んでみたいと思います。
東野圭吾 『秘密』
映画での知名度も高い、『秘密』です。
バス旅行に出た母と娘。
そのバスが崖から転落、娘だけが一命をとりとめる。
しかし、娘は意識を戻すと、意外なこと、
妻としての記憶を語りはじめる。
秘密を抱えた父娘の物語り。
夫と妻、父と娘、妻と娘、家族とは、
を考えさせられる一冊。
根底にあるのは、「家族」であり、
『手紙』が兄弟、であったことに気付きます。
東野圭吾 『さまよう刃』
未成年による残忍な犯罪と、
遺族による復讐という、重いテーマです。
被害者家族、遺族のやり場のない怒りについて、
いろいろ考えさせられる作品でした。
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