夢枕獏 『陰陽師』
夢枕獏 『陰陽師』
安倍清明を主人公とした連作短編集。
親友の源博雅と力を合わせ、この世ならぬ不可思議な難事件にいどみ、
あざやかに解決してゆく。
刊行されてから30年以上たって、ようやく手に取りました。
映画化もされ、漫画化もされているようなのでいろいろ読んでまいります。
夢枕獏 『陰陽師』
安倍清明を主人公とした連作短編集。
親友の源博雅と力を合わせ、この世ならぬ不可思議な難事件にいどみ、
あざやかに解決してゆく。
刊行されてから30年以上たって、ようやく手に取りました。
映画化もされ、漫画化もされているようなのでいろいろ読んでまいります。
ポール・ホールズ 『異常殺人』
不気味で凄惨な犯行現場に臨場し続ける科学捜査官は、
密かに「最凶の連続強姦殺人鬼」を追っていた。
10数人が殺害され、50人以上が凌辱された未解決事件。
40年間、警察を出し抜いてきたサディストをどう炙り出せるか。
DNA解析の最新技術や犯罪捜査の複雑な力学も明かす驚愕のドキュメント。
シリアルキラーを追う側のノンフィクション。
科学の進歩、犯罪捜査の進展がわかる一冊。
トマス・ハリス 『カリ・モーラ』
マイアミに暮らす美貌のカリ・モーラ、25歳。
故国のコロンビアでの凄惨な過去を背負い、
移民として働きながら、獣医を目指している。
麻薬王の邸宅管理のバイトをきっかけとして、
屋敷に隠された金塊を狙う犯罪集団の作戦に巻き込まれる。
彼女は、彼らと対立する臓器密売商の猟奇殺人者である、
シュナイダーの妄執の的になり、つけ狙われることとなる。
トマス・ハリス氏の最新作。
現代のアメリカ社会を描く作品で、カリ・モーラという新しいヒロインが
描かれています。
小倉美惠子 『オオカミの護符』
川崎市の実家で目にした一枚の護符。
描かれた「オイヌさま」の正体とは。
古くから農業を営んできた家の古い土蔵の「オイヌさま」に導かれ、
御岳山をはじめ関東甲信の山々へ向かう、護符をめぐる謎解きの旅の記録。
今もひっそりと息づく山岳信仰の神秘の世界に触れる一冊。
ドキュメンタリーとして、映像化もされているようなので、見てみたいと思います。
菱川晶子 『狼の民俗学』
修験道における山岳信仰の象徴としての狼、
絶滅して今はいない生き物であるニホンオオカミの、
古代から近世の人々とのかかわりに興味があり、手に取りました。
文献・民俗事例を網羅した本書で、狼のことがよくわかりました。
トマス・ハリス 『ハンニバル・ライジング』上・下
稀代の怪物、ハンニバル・レクター博士がいかにして生まれたのか。
1940年代のリトアニア。ソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれて両親は死亡。
残された12歳のハンニバルと妹ミーシャ飢えた対独協力者の一味に襲われる。
愛する者をすべて喪ったハンニバルは、無感動な孤児院生活を過ごす。
彼を引き取ったのはフランス人の叔父ロベール夫妻。
ハンニバルはその妻である日本人女性、紫夫人の魅力に強く惹かれてゆく。
だが、凶事の悪夢、トラウマは去らない。
最年少でパリの医学校に進んだ彼は、持てる英知と才覚を駆使して
記憶の一部を取り戻し、復讐すべき獣たちを狩っていく。
シリーズ4作目にして、誕生譚。
こちらは、映画も未見なので、見てみたいと思います。
トマス・ハリス 『ハンニバル』上・下
前作では訓練生だったクラリスは、 FBI特別捜査官となり7年、
麻薬組織との銃撃戦をめぐって司法省やマスコミから糾弾され、窮地を迎える。
そこに届いた藤色の封筒には、「いまも羊たちの悲鳴が聞こえるかどうか、
それを教えたまえ」。
そして、欧州で安穏な生活を送る差出人レクター博士には、復讐の策謀が迫る。
レクター博士はアメリカに帰還し、執念を燃やす復讐鬼は、
クラリスを囮に博士をおびき出す計画を整えつつあった。
シリーズ3作目。手に汗握る作品。
内藤了 『サークル』
前作、『パンドラ』で語られた事件を経て新婚生活をスタートさせた二人。
警察官一家の猟奇惨殺事件が発生。
二人は、駆け出し刑事と新鋭検死官という立場で事件に向き合う。
“ガンさん”こと厚田巌夫刑事と、“死神女史”石上妙子の結婚当時の物語。
スピンオフ作品ですが、比奈子の上司たちの過去を知る一作。
内藤了 『パンドラ』
法医学部の教授のもとで、大学院生・石上妙子が検死を担当した少女。
彼女は自殺と思われたが、「遺書」の一部が不思議なところから発見された。
十代の少女の連続失踪事件が発生していることを知り、
刑事一年目の厚田巌夫と話すうち、「自殺」に疑念を持つ妙子。
そして大学では、英国から招聘された法医昆虫学者である、サー・ジョージが研究を開始。
彼の研究が犯罪を解き明かす鍵になるのではと考えた妙子。
しかし、彼の恐ろしい秘密に気づいてしまう。
猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズの死神女史こと石上妙子の
学生時代の事件を描いたスピンオフ作品。
トマス・ハリス 『羊たちの沈黙』上・下
獲物の皮を剥ぐことから“バッファロウ・ビル”と呼ばれる
連続女性誘拐殺人犯。
FBIの訓練生クラリス・スターリングは、
患者を次々に殺害して精神異常犯罪者用病院に拘禁されている医学博士、
ハンニバル・レクターと対面する。
凶悪殺人犯の手掛かりを得るために、凶悪殺人犯に助言を求める物語。
映画を見たのも、ずいぶん昔のことなので、
原作を念頭に、再見してみたいと思います。
トマス・ハリス 『レッド・ドラゴン』上・下
連続する一家惨殺事件。
噛み痕を残していくことからついた名は〈歯の妖精〉
元FBIアカデミーのグレアムは捜査を開始する。
以前連続殺人事件で逮捕した精神科医ハンニバル・レクター博士に
助言を求めて、収容先の異常犯罪者専用の医療施設を訪ねる。
『猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子』シリーズを読んで、
囚われの犯罪者の協力を得て、事件を解決する本家を手に取りました。
さすが本家、頁をめくる手が止まらないとはこのことです。
シリーズの続きを読んでまいります。
東野圭吾 『むかし僕が死んだ家』
東野圭吾氏の長編ミステリー。
幼い頃の思い出が全然ないという、7年前に別れた恋人・沙也加。
その記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。
それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。
そこで二人を待ちうける恐るべき真実。
登場人物はほぼ二人で、過去を探るミステリー。
なかなかの力作で、引き込まれてしまいました。
内藤了 『BURN』上・下
数々の殺人の果てにテロをたくらむ組織「CBET(スヴェート)」は、
センターに保護されている天才的プロファイラー・中島保を狙う。
比奈子には、組織のアジトが燃えているという情報が入る。
現場で複数の遺体を発見する捜査班の面々。
真相に近づく中、比奈子が組織のトップに拉致され、
物語はクライマックスを迎える。
シリーズ10弾にして、完結編。
猟奇犯罪ホイホイの異名を持つ藤堂比奈子の戦いも、
ひとまず、決着がつきます。
物語り自体は、疾走感があって楽しく読めました。
その後、その他の作品も読んでまいります。
内藤了 『COPY』
鑑識官・三木と恋人の麗華の結婚を祝う「猟奇犯罪捜査班」の面々。
しかし、事件の一報が、心臓がえぐりだされた2遺体が
八王子の廃ビルで発見された。
一昨日も日本橋で同様に心臓がくり抜かれた成人男性3人の遺体が見つかり、
「死神女史」こと石上妙子教授が検死を担当していた。
その現場は、被害者の血痕で奇妙な「魔法円」が描かれていたという。
比奈子は、12年前と30年前に同じ事件が起こっていたことを知らされる。
そして、国際犯罪組織から狙われている中島保が身を隠しているセンターでは
少年・永久がある重要な発見をしていた。
シリーズ9冊目。クライマックスに向けて、動き出しています。
東野圭吾 『放課後』
女子校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んだ。
教師・前島はそれ以前から、命を狙われていたこともあり、
真相究明のため、推理を働かせる。
しかし、先生を2人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、
先生をナンパするアーチェリー部の主将など、犯人候補は続々登場する。
そして、運動会の仮装行列で第2の殺人が起こり、
前島と入れ替わった教師が毒殺される。
江戸川乱歩賞受賞の、著者のデビュー作。
デビュー作にして、東野圭吾色が確立しています。
内藤了 『MIX』
上半身が少女、下半身が魚の謎の遺体が湖で発見された、「人魚」事件。
背後には未解決の児童行方不明事件の影。
保(野比先生)を狙う国際犯罪組織も暗躍。
比奈子が属する八王子西署にも異動があり、新人が配属されてきた。
“死神女史”こと石上博士のもとで検死され、そこでは遺体の身体の変異に関する、
驚くべき事実が明らかになる。
シリーズ8冊目。
内藤了 『ONE』
新人刑事・比奈子の故郷である長野県と都内で発見された
幼児の部分遺体は神話等になぞらえて遺棄されていた。
被虐待児童のカウンセリングを行う団体を探るなか、
深手を負った比奈子。
一方、連続殺人鬼・都夜は脱走し、殺戮を犯しながら移動する。
前作、『ZERO』の続編、上・下巻関係の一冊。
藤堂比奈子シリーズ7冊目。
物語りは、佳境に入ってきました。
すいません、紹介順序が5・7・6とずれていますが、
順番通りに読んではおります。申し訳ありません。
内藤了 『BACK』
12月25日未明、都心の病院で大量殺人が発生。
死傷者多数で院内は停電。現場に急行した比奈子らは生々しい殺戮現場を目撃する。
特殊な受刑者を入院させるための特別病棟があり、狙われたのその階だった。
強固なセキュリティがあるはずの場所でなぜ事件が発生したのか。
そして関連が疑われるネット情報に、「スイッチを押す者」の記述が見つかる。
藤堂比奈子シリーズ7冊目。
内藤了 『ZERO』
新人刑事・藤堂比奈子の里帰り中、長野で幼児のバラバラ遺体が発見される。
都内でも同様の事件が起き、関連を調べる猟奇犯罪捜査班。
一方、以前比奈子が逮捕した連続殺人鬼・佐藤都夜の服役中、ある手紙が届いていた。
シリーズも中盤といったところでしょうか。
続きが気になります。
時枝務 『修験道の考古学的研究』
明治の廃仏毀釈で消えた修験道、その痕跡を
考古学的知見から検証した一冊。
今はないものを見る、という視点はとても大事だと感じています。
内藤了 『LEAK』
正月の秋葉原で見つかった不可思議な死体。
不自然に重たいその体内には、大量の小銭や紙幣が詰め込まれていた。
都内各地で連続して同様の死体が発見されるが、
被害者の共通点は見つからない。
藤堂比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」は、警視庁の合同捜査本部で
「リッチマン殺人事件」に取り組むことになる。
シリーズ4作目、のってきましたね。
宮家準 『修験道儀礼の研究』
修験道的世界観の構造を分析する名著。
約900頁の大著、辞書ぐらいの厚さがあります。
祭り・卜占・巫術・加持祈祷などの修験道の多様な儀礼を通して、
その構造を解き明かしています。
明治時代の廃仏毀釈によって失われてしまった修験道、
その痕跡を丁寧に追いかけています。
内藤了 『AID』
猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズ3作目。
腐乱自殺死体の爆発事件を皮切りに、続々と起こる異常な自殺事件。
捜査に乗り出した比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」は、
背後に「AID」という存在が居ることを突き止める。
ネット社会と自殺、猟奇というなかなかのテーマ。
新感覚のホラー、と言われているようですが、
最近ホラーからずいぶん遠ざかっています。
リハビリ中、ですかね。
ぼちぼち、続きを読んでまいります。
2025年3月の読書
今月は19冊。
なんといっても、1,000冊達成。
しかも、今年も1月17冊、2月16冊、3月19冊で、3か月で既に52冊。
この調子で、今年も読み進めたいと思います。
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